12:1/32012/08/19(日) 14:01:30.44ID:UGodSNkC

地方でCGクリエイターやってる者だけど、先日県内の美術系大学に招かれて講演会を開いたんだ。
講演と質疑応答が一通り済んで、この後も会社の方で企画会議が入っていたので急いで帰ろうとしていた所へ
背丈の低い眼鏡の男子学生とその教授と思われる男がやって来た。
「○○さん、僕あなたのファンなんです。実は…」
ああサインか?と思ってペンを出そうとしていたら、彼は
「実は、○○さんに僕の悩みを聞いて貰いたくて…」と続けた。
時間もなかったし断りたい所だったが、私のファンだと公言してるのだから聞いてやる事にした。

現在2年生の彼は広告代理店に就職したくて「映像コース」なる物を専攻してきたのだが、
私の講演を聞いてから「デザインコース」に変えようという選択肢が生まれたのだと言う。
「撮影やCGの技術だけでは決して成功しない。その基盤から磨き上げていかなければ」と考えたのだそうだ。
確かに私は講演の中で
「映像制作会社の下っ端だった頃は映像制作には全く携わらせて貰えず、ずっとアニメーションの下絵ばかり描いてきた。
 理由は、学生時代はCGよりもデッサンや油彩等を多く学んできたからだ。数年間絵ばかり描いてきて、ようやくMaya等の3Dソフトに触れる事ができた。
 3DCGも合成も、全ては一枚のまっさらな紙に描かれたデッサンから生まれる。CGを作るよりも、撮影するよりも、絵を描く事で自分はメシが食えたのだと実感している」

といったエピソードを語った。
その話に感化されたのか「今必要なのは映像制作の技術よりもその基盤、つまり画力を鍛えていくしかない」と考えを改めたらしい。
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