友人Aは優秀な大学の法学部を卒業し、アメリカで修士課程を終えてから、一流企業に就職した。
大学の頃からのガールフレンドのB子とは、結婚を前提に付き合っていた。
Aが就職して既に6年経ち、本腰を入れて、結婚を考え始めた頃、
B子が激しい頭痛を訴えるようになり、精密検査を受けた。
検査の結果は脳腫瘍だった。
腫瘍はまだ小さかったが、B子は精神的に不安定な状態になりつつあった。
手術迄の1ヶ月間、AはB子を励まし続けた。
そのかいがあってか、B子は明るさを取り戻し始めていた。
手術の前日、Aは、「弱気になったら病気に負けちゃうぞ、いつもの君らしく、強気でいけよ」と
B子を励ました。
意外にもB子は、「大丈夫、心配ないよ。とっちゃえばいいんだから」と明るく答えた。